2009年10月01日
遠距離の単身赴任者が転勤後、帰省中の事故の労災の可否
今日は労災の事例で考えてみます
事例:今年4月に東京本社から福岡支店に
単身赴任者した社員Aが、9月の5連休
に妻子の住む自宅に帰る途中事故に
あい負傷しました。赴任直後のAは引継ぎ
等で多忙であり、さらにまとまった休みもなかった
ため帰省出来ず、8月の夏休みに初めて帰省し、
今回は2回目の帰省でした。
A氏は通勤災害に該当するのでしょうか?
通勤災害の対象となる単身赴任者の移動は、赴任前の住居と
赴任先の就業場所との距離が60キロメートル以上あること、
また、単身で赴任する(家族で別居する)事情が、子どもの
養育や自宅の管理などやむを得ないものであることが要件
とされます。
事例のケースでは、このうち距離要件は満たしています。
また、家族と別居する事情に関しては、一般的な単身の
場合、これが否定されることはほとんどありませんので
これが問題となることはないと思われます。
ところで、単身赴任者の赴任先住居と帰省先住居間の
移動中の災害が通勤災害と認められるためには、
一般的な通勤災害と同様に、その移動が
1.就業に関していること
2.合理的な経路および方法により行わ
れていること
3.移動に逸脱・中断がないこと
が必要です。
事例のケースでは2.および3.に関しては問題ないと
思われます。問題となるのは1.に関する点ですが、
単身赴任者の赴任先住居および帰省先住居間の
移動は、一般的な通勤の際の住居と就業の場所
との間の移動とは異なり、通常の通勤の考えで
判断することは出来ません。
基本的には赴任先住居から帰省先住居への移動について、
「実態を踏まえて、実務に従事した当日
又はその翌日に行われた場合は、就業
との関連性を認めて差し支えない」
としています。
しかし、赴任先住居と帰省先住居間の移動には
「当該帰省先住居への移動に反復・
継続性が認めれることが必要」
とされています。
事例を見てみると、帰省の途中で被災していことから
就業との関連性を認めれることは出来ます。
次に反復・継続性については、概ね月
1回以上の帰省実績がある場合には、
認められると解されています。
しかし、赴任後間もない場合は、帰省
に要する時間などの実態も考慮して判
断する必要があります。
社員A氏は4月に赴任して、引継ぎで多忙であり
休みも少なかったこと、8月に初めて帰省後は
今回は9月に帰省していることを考えれば
通勤災害と認めれる可能性は高いと思われます。
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原則毎月帰省しないと通勤災害にならないとのこと。ペッタンも毎日押さないと労災はきかないよ・・笑
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